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〜1000年の時を経て〜古き良き歴史と伝統を伝えたい…

リキュールのお話

   「日本酒」の起源には様々な説がありますが、古くは紀元前4000年以上前とも言われています。記録として確認が取れるのは3世紀頃と言われていますが、それでも歴史は深いです。ヨーロッパにおいて醸造酒と言えば「ワイン」で、古く歴史があります。そのワインを造るために絞ったブドウの搾りかすを蒸留して作ったお酒が「グラッパ」で、イタリアを代表するリキュールです。さらにはグラッパを含め、蒸留酒に果実やハーブのエキスを移したお酒を「リキュール」と呼び、リキュールも古くからの歴史を持っています。

始まりは紀元前

 リキュールの起源に確定できる正確な記録は存在しませんが、紀元前、ワインに薬草を溶かして作られた、リキュールに似たお酒があることが知られています。蒸留酒においては、最も古い初歩的な蒸留器の発見は、紀元前4000年のメソポタミアにまで遡ります。それから後は、ヘレニズム時代にいくつかの痕跡が残っていたり、アラブ 地域で紀元600〜800年代の間に蒸留技術の研究が始まったことなどが分っています。

 現在の蒸留酒をベースとするリキュールの原型は、11世紀頃に遡ります。中世の錬金術師たちによって「アクア・ヴィターエ(生命の水)」と呼ばれる蒸留酒が作られました。ちなみに、ここからイタリア語で「グラッパ」と同義語として使われる「アックアヴィーテ(Aquavitae)」という名称が生まれたのです。そして、「エリクシール」としてリキュールの開発が始まりました。

リキュールを発展させた修道院

 さて、中世の修道士達は様々な技術、特に医学における研究を促進し、病人と向き合い、時には奇跡を起こしながら、精神的に病人を励ますだけではなく、薬草を利用したインフーゾ(煎じ茶)などを用いて病気と闘ってきました。そして、治療薬を長期保存できると、持ち運びができることなどが求めはじめると、修道士たちはインフーゾ(煎じ薬)とは違った、ガレノス派医学を応用し始めます。化学の知識の確立の数世紀前に、彼らは蒸留(エッセンス抽出、濃縮、リキュールの製造)の実験、賦形剤(薬剤を服用しやすくするなどのために加える物質)やアルコールなどのより安定した添加剤の利用、大きな医療的相乗効果を求めて様々な物質の混合の実験などを始めたのです。

 このように、リキュールは薬効作用のある薬用酒としての性格が強いお酒でしたが、その後、飲みにくいリキュールを病人に飲ませやすくしたリキュール、「ロソーリオ(Rosolio・太陽のしずく)」が生まれ、イタリア全土に広まり、嗜好品として扱われるリキュールが誕生しました。 後に修道院でも研究が飛躍的に進み、今日まで続く修道院の伝統にこだわりながら、少しずつ医薬分野とリキュール分野が分けて考えられるようになりました。特にリキュールの分野には特別な注意を払って味や風味の改良に献身し、多く人の要求に応えるべくいくつかの製品はその種類のバリエーションを増やすまでになり、現在に至ります。

今に伝える修道士たちのリキュール

 今日、化学の獲得、合成物の発見、科学の発達とともに時代が進み、中世における製薬はもはや時代遅れとなってしまい、当時とまったく同じ形の伝統的な薬剤などはもう残っていません。しかし、伝統の調合方法や修道士達の努力によって当時の知識に基づいて再び命を吹き込まれたリキュールは今も残り、薬酒として様々な形を成して活躍しています。これらの製品は伝統的な技術・道具や薬草に対する真摯な研究の成果であり、数世紀に渡る知識、献身、使用物質の吟味と十分な準備の結果なのです。

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